幸せな失恋

先日、約3年間寄り添った彼と離れまして。気持ちの整理のために文章を書いてみることにします。

彼と出会ったのは2011年の2月。ホノルル行きのANA便機内で、座席が隣同士。私も彼も一人旅で、彼が私に話しかけてきたことがきっかけで仲良くなり、現地に着いてからも時間を合わせてはお出かけやお食事に誘ってくれて。気付いたら自分のホテルには帰らずに彼の宿泊先で毎日過ごしていました。笑

朝起きると彼は既にサーフィンをしに出ていて、ルームキーと置き手紙がテーブルの上に置いてあって。私は私でビーチで過ごしたりお買い物したり、好きなように時間を使って、夕方になると彼のところに戻る生活を一週間くらい送っていました。帰国してからもデートを重ね、彼の人柄に惹かれて、お付き合いを始めました。

彼は素敵な人でした。
素敵な人だから他の女性の影を感じることもたくさんありました。視覚にショッキングなものが飛び込んできても、明らかに嘘をついてるって分かりすぎても、何も言わずに黙ってこれた。愛されていたのは事実だし、何より私も彼のことを本当に好きだったので。

でも、今までのように生活を続けていくことが、突然できなくなりました。今までは、自分を犠牲にしてでもひたむきに人を愛することが幸せだと本気で信じていましたが、ある瞬間からそれが自分の弱さを見せたくないが故のプライドの高さで、ただの強がりでしかない、歪んだ愛情だと認めざるを得なくなった。あまりにも疲れ、自分を労ってあげたいと思った瞬間に思わず泣きました。

ひとしきり涙を流してみたら、心の中の悲しみや涙を素直に認めてあげるほうがむしろ自然なことだと気付いた。弱くてかっこわるい自分の存在を頑なに拒絶してきたけど、そういう自分を受け入れて許し、自分のことを大切にしようという気持ちが芽生えました。

だから、彼と離れました。
離れたけど、彼と出会ったからこそこういう経験値を積むことができたわけで。たくさんのことを教えてくれた彼に純粋に感謝しているし、出会えて本当に良かったと今は思えます。

私はとても幸せです。

猫川舐子

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