VMDのお話: ボッテガ・ヴェネタの世界

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ショッピングをする時、商品より先にチェックするのが空間や陳列なのですが、何回訪れても感動するのがボッテガ・ヴェネタ。

多くのブランドは、ヴィジュアル・マーチャンダイジングを行う時、まずラックやゾーン内でメインのアイテムやカラーを決定し、その後、関連するサブアイテム・カラーのものを陳列します。陳列方法やハンガーのかけ方などが工夫されていることはありますが、基本的にはそのエリア内でイメージが完結しています。ボッテガは、陳列の規則性こそシンプルではありますが、その手法や色の組み合わせが独特でいつも衝撃を受けます。

例えば、写真内のピンクと一緒に陳列するカラーとして、多くの場合、関連性のない色ではなく、世界観を統一するために同じトーンの色を配置したりするのですが、この写真のディスプレイ(ちなみに2014SSです)においてはエレガントな印象のベージュと、穏やかに引き締めるブラウンに加え、相反するイメージのヴィヴィッドなピンクが配置されています。穏やかな色味が並ぶ中に強さのある色を持ってくると差し色以外の色は引き立て役になってしまいがちなのですが、全ての色同士がお互いの魅力を上手く引き出している。
また、3色が斜めに一直線に配置されていますが、このように視線を斜めに運ばせる手法は大変珍しい。基本どのブランドも上から下。左から右。あるいは右から左。普遍的ではないアプローチによって無意識に生じる“違和感”のようなものについ惹き込まれる…という作用もあるのかもしれません。

視覚に分かりやすく飛び込んでくる“色”で世界観を表現するボッテガ。斬新かつ洗練された色の組み合わせにいつも感動します。ヨーロッパの感性には、日本人は到底追いつけない…と思います。

そして手前にグリーンをさり気なく、且つ突然置いているのも面白い。
このグリーンが手前にある理由は、奥のエリアにグリーンの商品があるから。奥の棚とのギャップを演出し、記憶に残すウェルカム・ショウケースですね。陳列から戦略を導き出していくと、新たな気付きがあります。お店のお外からこっそり写真を撮ったので、他の写真はありませんが、店内のショウケースの中もいつもレザーグッズがオシャレに配置されていて、色の組み合わせも芸術的で美しく、見ているだけで楽しい。

ボッテガのショップを訪れるといつも感動が止まらない。笑
皆様も是非、足を運んでみてください。

猫川舐子

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