ヒールのメンテナンスに思う

先日、今をときめくMr.敏腕スタイリストにヒールのメンテナンスについて相談することがあった。外出する時はほぼヒールだし、普通に走ったりもするので、道路のくぼみでかかとの革をガリッと削ってしまうことがある。その際には巻き直しに出すけれども、戻ってきたばかりのものに早速傷をつけてしまったり、タイミングによっては本当にキリがなかったりして大変!みたいなことをお話した。

「パーティー用ならまだしも、普段履いてるヒールならむしろボロボロな方が格好いいんじゃないの?同じくスタイリストの友人はボロボロのルブタンを履いてチャリ漕いで仕事してるけど、最高にクールだよ。物の状態なんて一切問題にならない。結局は身に付ける人が全てなのだから」とスタイリスト氏。
なるほどね…と思いつつ、汚れや傷がついているヒールにアートの片鱗や美学を見出してくれる人や環境はきっと特殊だろうし、まさに“足元を見られる”気がするので、それを許さない周囲及び私自身がいるのだけど…

フランスのフォトグラファー・Garance Doréのinstagramより。

“Which do you prefer?”の問いに、
“Old. It has a character and memories”
“New. New adventures” など、チャーミングなコメントが並ぶ。尚、個人的にシビれたのは“White is the new black”というコメント(エスプリが効いてる…)。

「結局は身に付ける人が全て」という言葉が腑に落ちたし、人それぞれの信念に従って自由に楽しめたらいいんだよね。自分の靴についてはメンテナンスをしながら長く使うつもりだけど、汚れていくヒールに個性を見出し、思い出を蓄積していくことに喜びを見出してみようと思った。

猫川舐子

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