愛すべき弟⑤

久しぶりに弟の話。

大学院を卒業し、4月から社会人になった弟。
初任給を頂いたからお食事をご馳走したいと連絡があり、先日会ってきた。彼は誰よりも家族のことを考えているのだけど、細かなことをするタイプだとは思っていなかったので、本当に感慨深くて胸がいっぱいだった。

3月ぶりに会った弟は、社会人らしく少しさっぱりした髪型で現れた。仕事のことを質問すると、堰を切ったようにお喋りをするので少し驚く。私の知る彼は大変寡黙なのだが、久しぶりに会ったからなのか、まだ会社での人付き合いに慣れていないからなのか、話したいことが大いに溜まっているようだった。流れるように放たれる言葉を一字一句、心に留めながら聞いた。

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お店に着き、店員さんの姿が見えないので心配をしたら、弟が「それなりの人員は配しているでしょう」と言ったので私はとても喜んだ。なぜなら、私は彼のそういうところが好きなのである。彼の言葉以上に彼を表すものはない。彼の言葉は、いつだって彼そのものなのである。

帰り際、リクエストされていた『暇と退屈の倫理学』をプレゼントしてお別れした。本は私たちの共通言語なのに、最近めっきり読書をしていないからちゃんと本を読まなくては。何ならこの本だって、まだ…。笑

素敵な休日でございました。

猫川舐子

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