淑女たるもの

大好きな伯母に頂いた、ミキモトのリップブラシ。

namechan_lipbrush

四つ葉のクローバーの中心にパールがあしらわれた、気品漂うデザイン。
時が止まるかのような、静かで華やかな美しさ。

以前、親戚で5回目の結婚をした人の話が出た際、その場にいた大半の人は彼の好色ぶりにポジティヴな反応をしなかったのだけれど、伯母だけは「彼には“続き”があったということでしょう。素晴らしいわ。素敵なことね」と言った。

「人生の続き」。
未来に希望を見出し、その歩みを見守るかのような伯母の言葉に心根のうつくしさと愛情深さを感じ、それ以来伯母は私にとって特別な存在である。彼女の美しい言葉を、もっと多く聞きたい。

リップブラシを手に取った時、伯母が鏡台に腰掛け、ブラシで丁寧に紅を差す情景がありありと目に浮かんだ。その所作はまさに“淑女のたしなみ”。唇に色を添える時間は、優雅であるべきなのかもしれない。

淑女たるもの、美しくあれ。

猫川舐子

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